ブログ

JHIの社員が
日々の業務の中で見つけたもの、
感じたことなど
日常をつづったり、イベントの開催情報・体験情報などを
発信しています。

その他

クリーンルームを新設いたしました

このたびJHIは、海老名事業所にクリーンルームを新設いたしました。
今回の導入について、背景から今後の展望までをご紹介いたします。

クリーンルーム導入の背景と目的
JHIではこれまで、クリーンルームを使用せずとも、高品質な製品を製造してまいりました。
これは、長年にわたり培った高度な技術力と厳密な管理体制によるものです。
しかし、近年では航空宇宙や医療分野を中心に、さらに高精度な製造環境が求められる案件が増加しており、従来の設備だけでは対応が難しいケースも発生しています。

そこで、JHIはお客様の多様なニーズにお応えするため、新たにクリーンルームを導入いたしました。

クリーンルーム内.jpg

クリーンルーム内

クリーンルームの概要
・規格:ISO Class 8(100,000クラス)対応
・面積:約225㎡
・設備:HEPAフィルター搭載大型空気清浄機(6台)、陽圧制御、エアシャワー
・用途例:航空宇宙・医療機器・精密部品製造など

ISO Class 8(100,000クラス)は、航空機関連製品や医療機器など、高い清浄度が求められる製造現場で採用されているクリーンルーム規格です。
コンタミネーション(微粒子や有害物質などの混入)対策を強化することで、異物混入をはじめとする品質リスクを低減し、安定した高品質なものづくりを支える環境を実現します。

効率と安全を追求した空間設計
プリプレグなど温度管理が必要な材料は、室内の専用冷蔵室で適切に保管し、搬送ルートも無駄なく設計しました。
さらに、静電気を防ぐ床材の採用や床配線の廃止により、清掃性と安全面への配慮を強化。
作業者にとって快適で安心できる環境づくりを実現しています。

クリーンルーム_冷蔵庫.jpg

冷蔵室

衛生管理および運用体制の方針
クリーンルームでは、HEPAフィルターを搭載した大型空気清浄機による異物除去に加え、空調設備による高頻度な空気循環と陽圧制御を組み合わせることで、常に高い清浄度を維持しています。
入室時にはエアシャワーの確実な使用および人的管理の徹底により、外部由来の微粒子や異物の侵入を効果的に防止しています。
これらの対策を通じて、製造環境の衛生状態を安定的に維持するとともに、工場全体を「機密エリア」として厳格にゾーニングし、衛生・セキュリティ管理のもとでクリーンルームを適切に運用しています。

クリーンルーム_エアシャワー.jpg

エアシャワー

対応分野と期待される導入効果
クリーンルームは、高い清浄度が求められる製造工程において、その性能を最大限に発揮します。
航空機部品や人工衛星関連機器、医療機器、精密電子部品の組み立てなど、微細粒子の管理が不可欠な分野において、安定した品質の維持が可能となります。
その結果、不良率の低減や歩留まりの改善、品質の安定供給といった成果が期待され、製造プロセス全体の信頼性向上に貢献します。

クリーンルーム_HEPAフィルター搭載大型空気清浄機.jpg

HEPAフィルター搭載大型空気清浄機

今後の取り組みと展望
今回の導入を契機に、さらなる技術力の強化と新たな価値創出に取り組みます。
研究開発の深化や共同プロジェクトの推進、OEM対応の強化を進めることで、航空宇宙・医療・精密機器など多様な分野のニーズに的確に応え、社会課題の解決にも貢献してまいります。

施設見学のご案内
ご興味をお持ちの方は、ぜひ施設見学をご検討ください。
設備をご覧いただきながら、担当スタッフがご質問やご相談にも丁寧に対応いたします。

なお、クリーンルームは機密管理区域に該当するため、見学は事前予約制となっております。
見学のお申し込みやお問い合わせは、下記のフォームよりお気軽にご連絡ください。
お問い合わせ|株式会社JHI