ブログ

JHIの社員が
日々の業務の中で見つけたもの、
感じたことなど
日常をつづったり、イベントの開催情報・体験情報などを
発信しています。

その他

クラシックカーのレストア・メンテナンスについて(ブレーキバキュームホース製作依頼)

次世代事業推進部の鈴木です。
今回はクラシックカーのレストア、メンテナンスについてです。

先日、古いドイツ車などをメンテナンスしているガレージから、 『 ブレーキバキュームホースの純正対応部品の供給が終了していて、日本はもちろん海外のあらゆるところを探したが見つからず困っている 』 という相談を受けました。
弊社は特殊な配管部品の製作も行っておりますので、今回のブレーキバキュームホースの製作もお受けしました。

車両に取り付けられていたブレーキバキュームホースは樹脂製で、途中にチェックバルブという部品が取り付けられています。このチェックバルブが経年劣化によるダメージをかなり受けていた為、バキュームを保持出来ていなかった事がわかりました。
弊社でもホースに印字されていたメーカー名と品番を頼りに、国内の代理店や取扱店などを探しましたが、やはり見つかりませんでした。
結局、ホースはフランス、チェックバルブはアメリカから、それぞれ調達する事ができました。

バキュームホースにチェックバルブを挿入する際、少しずつ熱を加えながら進めていくのですが、今回は手作業で慎重に行った事もあり少々時間はかかりましたが、今後は専用治具を製作する事で作業時間の短縮は可能だと思いました。
金属製のステーも損傷していたので、原寸どおり新たに製作し直し、最終的に加圧、負圧を使ったリーク検査にて、問題なくしっかりと気密の保持を確認できました。
その後、ガレージに納品させていただきました。

最近テレビでもクラシックカー(旧車、ヒストリックカー、ビンテージカーなどとも呼ばれる)を題材にした番組を見る事が多くなってきました。古い車を大事に乗り続けたいと思う方が日本でも増えていると思います。

イギリス、ドイツ、フランスなどヨーロッパやアメリカでは、古い車を大切に乗り続けるという文化がしっかりと根付いています。
ドイツでは「Hナンバー」という制度があり、ナンバープレートの最後に「H」(独語のHistorischの頭文字H)を付けて識別していて、対象となる車両は自動車税と自動車保険料が減額されるそうです。少なくとも30年以上前に生産され走行可能で、車検が通り、大きな改造がされていないなど、一定の条件はあるものの古いものを大切にしていこうという頑固なまでの気質を感じます。
こういった背景がある国々ではクラシックカーを取り巻く市場も大きく、成熟度も高いと思います。
日本でもこれからはクラシックカーの価値が認められ、少しずつ文化として根付いていく事になるでしょう。

今回は海外メーカーとのコネクションを探し出せたという点に加え、部品の測定、加工技術等、弊社が持っている特徴、利点を活用することで、お客様が抱えていた課題をクリアすることができました。
また、色々とトライをしていくなかで勉強になることが多く、今後の仕事にも大いに活かせると思っています。

これからも弊社が持っている特色をフル活用し、クラシックカーが車を取り巻く文化の一つの柱として根付いていくお手伝いが少しでも出来ればと考えています。

クラシックカーなど古い車の配管部品で何かお困りのことがありましたら、下記問い合わせよりお気軽にご連絡ください。

お問い合わせはこちら

弊社スタッフ一同、心よりお待ちしております。

   

ブレーキバキュームホース
チェックバルブ
金属製のステーを新規作成
新品チェックバルブが挿入されたホース
チェックバルブ単品でのリーク検査
ホースを接続した状態でのリーク検査