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クラシックカーのレストア・メンテナンスについて(エアコンホース修理依頼)

次世代推進事業部の鈴木です。
先日はブレーキバキュームホースの製作についてブログで紹介しましたが、今回はエアコンホースの修理についてご紹介いたします。

ガレージよりお預かりしたエアコンホースは、90年代前半に製作された欧州車の部品で鉄製のパイプとホースが組み合わさっている製品でした。パイプ部分の錆が酷く3か所の穴が空いており、そこからリークしていることがわかりました。e1.jpg

今回はホース全体を新たに製作するのではなく、パイプの錆が酷い部分のみ切り取り、新たに用意した曲げパイプを溶接するという手法で作業を進める事にしました。

パイプの寸法を3Dスキャナ三次元測定器で計測してデータ化

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②錆が酷く穴の空いた部分を少し広げ、内側の状態を工業用ビデオスコープで確認。パイプの内側に錆が大きく広がっていないことを確認し、切断が必要な部分を特定

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③3Dスキャナ三次元測定器で計測したデータをもとに、パイプ曲げ図面を作成。また、曲げたパイプを正しい位置で溶接するための治具を製作e4.jpg
④NCパイプベンダーで曲げられたパイプをTIG溶接にて接合。目視点検したあとに水没気密試験を行い、溶接部およびホース部からの漏れが無いことを確認

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⑤パイプ部分全体にさび止め用のスプレー塗料を塗布し、新しい断熱材をパイプ部分に巻いて完成

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純正部品の製作時期が30年近く前で、同じサイズ、肉厚のパイプを入手する事に手間取りはしましたが、弊社の測定設備、パイプ曲げ加工・溶接技術、そして適切な治具を設計、製作するノウハウや技術など、トップカテゴリーのレースシーンからの厳しい要求に応えることで培ってきた知見、技術などを活用することで、お客様のご期待に添える事が出来ました。

クラシックカーに限らず、配管部品で何かお困りのことがありましたら、お気軽に下記よりご連絡ください。

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