技術コラム

JHIの社員がつづる、
テクノロジーコラムです。
ホース配管製品の製造やそれに関係する技術について
書き留めたコラムです。

その他

ホース選定の基本的な3つの要件について

営業部の鈴木です。
今回は「ホースの選定」という内容で考えてみました。

配管を構成する部品として、ホース、継手、パイプ/チューブ、バルブ、流量計、圧力計…など様々なものがあります。

その中で「ホース」だけを取り上げてみても、庭に水を撒くビニールホース、ガスなど気体を流す時に使うラバーホース、大きな建設機械を動かせる油圧ホース・・・など、目につくところでも様々なホースがあります。

自動車やバイクにもいくつものホースが使われていますし、工場の中で使われている機械などにも多くの種類のホースが使用されています。
世の中には多種多様なホースがあり、それぞれの役割を与えられています。

それではそのホースはどのように選定されている、もしくは選定するのでしょうか・・・?

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3つの必要な基本的な要件として、「圧力」 「温度」 「流体」

まずは基本的な要件として、「圧力」「温度」「流体」の3つから考えていくとわかりやすいです。

「圧力」 
一つ目として、そのホースがどのぐらいの圧力で使われるのか?ということを考えます。
現在はMPa (メガパスカル)、 kPa(キロパスカル)に表記は統一されてきていますが、これ以外でも、Kg/cm2、 bar(バール)、lbf/in2(ポンド/パー/スクエアインチ)、PSI(ピーエスアイ)、Torr(トール)など、国や業界、業種などによって色々な単位の表記に出会いますね。

「温度」
二つ目はホースの内側と外側の温度はどの程度なのか?を考えます。
温度としては“配管内に流れる物の温度” “外部の雰囲気温度(すぐ近くに温度が高くなるものがあるのか)”の二つの内容を考える必要があります。

「流体」
最後にホースの中に流れる物が何なのか?ということを考えます。
液体なのか気体なのか?
普通の水なのか油なのか?
普通の空気なのか、何かのガスなのか?
腐食性はあるのか、危険性、毒性はあるのか、など。
まずはこの3つの要件に合ったホースを選択していくことが必要です。
各メーカーのカタログや技術資料には、そのホースがどの程度の圧力、温度まで使えるのかが記載されています。また、想定している流体や使用不可の流体などが記載されている事もあります。

また、これだけでもかなりの情報を選択する必要がありますが、さらに下記のような要件についても考慮する必要は出てきます。

◇ホースの内径、外径などの配管サイズ

◇対応している継手(ホース金具、Fittingと言われる場合もあり)の規格、材質

◇ホースの曲げ半径(そのホースがどの程度まで曲げられるのか?を規定している値)

これら以外でも使う側の立場で考えると、ホース全体の重量やホース自体の柔軟性なども
とても大事なことになりますね。


一例として、JHIが取り扱っているBMRS社製ホース(PROGold PTFE Convoluted Hose)のカタログの記載を見てみます。
「圧力」 「温度」 「想定されている流体や装置など」 の記載がされています。

BMRS.png

まずは基本的なこの三つの要件をクリアしているのかを確認してから、細かな仕様に合致しているのかをチェックします。

考慮しなくてはいけないポイントは、各社各様(各人各様)です。
もしホースの選択に迷うようなことがあれば、各ホースメーカーの担当者に使用する条件や要望などを細かく伝え、最適な製品を提案してもらうのが良いかと思います。


ホースの選択などで迷われることがあれば、JHIへ気軽にお問合せください。
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